サルバドールに滞在する時期は、ブラジルの夏、12月頃が多く、ちょうど年末のジョン・ペケーノの誕生日ホーダに参加する機会が何度かありました。
何年か前に初めて彼を見た時、すでに89歳。今年は94歳位?
とにかくかなりヨボヨボ。
何しろメストレ・パスチーニャの直弟子ですから、もう生きる伝説な年齢も当然です。
彼のアカデミアはいわゆるアンゴラ砦の中にあり、その広さはバックヤードも含め日本の学校の教室程度。動きが出来る場所的には20畳程度の狭~い所でした。
メストレ・ジョゴジデントロやメストレ・シーロなど、育て上げた優秀なカポエイリスタ達はそれぞれのグループを持っているため、ジョンペケーノ自身のアカデミアでは人材不足となっている点は、CDO本部と似たような状態です。
小さなアカデミアで練習に参加する人数も少ない小さなグループ。
それでも、各界の著名メストレが多く駆け付けて、その彼のアカデミアの前で盛大な誕生日ホーダが開かれます。
ところが、肝心のジョンペケーノは見るからに元気が無い。
彼が気になっているのはもらったプレゼントの包みの中身。
とにかく、気力が全く感じられませんでした。
向こうであった日本人カポエイリスタも、「もう長くないね、半分ボケかけてるよ…」とつぶやいていました。
そんな誕生日ホーダの数日後、別の場所でストリートホーダが行われた際の事です。
特に著名メストレも居合わせず、セレモニー的なうやうやしさも無いリラックスした雰囲気の中、ジョン・ペケーノは再び誕生日の祝辞を受けると、小躍りしながらおどけた感じで感謝の意を表していました。
その楽しい雰囲気に触発されて、その場は一気にサンバ・ジ・ホーダへ。
メストレも、若い女の子と一緒に楽しそうにサンバを踊っています。
おいおい、ボケかけてるって誰の話だったっけ?
多分彼はセレモニー的な場で、自分が担ぎ上げられている事にうんざりしていただけで、本当はお茶目でまだまだ元気なおじいちゃんなんでしょうね。
サンバジホーダ踊っててボケる人なんて、絶対存在しないような気がしました。
いつまでも長生きしてくれると良いですね!
と、ここまで書いて、過去に同じ出来事を日記にしていた事に気付きました。
さすが、カポエイラ ブログ はとぽっぼ。そつだらけです。