カポエイラの流派について

カポエイラの練習方法

カポエイラには色々なスタイル≒流派がある。

一般的には、「速いやつ」と「遅いやつ」という2つの分け方が多いけど、実は人によっては、「速くて強そう!」「ムエタイ?」「かっこいい!」と思うカポエイラもあれば、「ゆっくりで謎!」「不思議な舞?」「ヨガ?太極拳?」と、感じるなど様々。

ここでは、そんなカポエイラのスタイルの違いについて、初心者向けにできる限り分かりやすく解説。

種類は大きく4種類

現在までの、カポエイラのスタイルはざっくり言って4つに分けられる。

ただし、カポエイラ経験者の多くは3つか2つ、一般人だと2つという認識の場合も多く、あくまでこのサイト管理者による見解なのでご注意を!

ここでは、それぞれのスタイルの成立順で以下に紹介。

カポエイラ

後述する「ヘジョナウ」が現れるまでは、カポエイラのスタイルに対する特別な呼称は無く、総じて「カポエイラ」と呼ばれていた。

ヘジョナウ

1920年代に、メストレ・ビンバというカポエイラのマスターが創始。格闘技要素が強く動きが速い。

アンゴーラ

前述したヘジョナウの成立に対抗してできた勢力。伝統的なカポエイラを目指している。ゆっくりした動きや儀式的な動きが多い。

コンテンポラーニャ

現在、世界で主流のスタイル。ヘジョナウとアンゴーラの良い点を採用しつつ、アクロバットやノリの良い音楽など楽しさやカッコ良さが人気。速い動きもゆっくりの動きもある。

スタイル1: カポエイラ

1900年初頭までのカポエイラの総称。

ヘジョナウが成立するまで、特にスタイルに対する呼称の区別は無く総じてカポエイラと呼ばれていたが、そのスタイルは人それぞれ。

カポエイラをする人の個性が、そのままカポエイラのスタイルになっていたので、マスターの数だけカポエイラのスタイルがあったとも言える。

 

映像としては残っていないため、カポエイラの成立に関するドキュメンタリーや映画を参考例として挙げておく。

カポエイラ映画「ビゾウロ」の中のカポエイラのシーン

スタイル2: ヘジョナウ

メストレ・ビンバという当時の格闘技チャンピオンが、伝統的なカポエイラの中の実戦的な要素やバトゥーキなど他の格闘技を組み合わせて、1928年に創始したスタイル。

名前の由来として元々メストレ・ビンバは、「Luta Regional Baiana (ルタ・ヘジョナウ・バイアーナ=バイーア地方の格闘技)」と、カポエイラとは違う格闘技として名付けていたものが、現在ではRegional=ヘジョナウと呼ばれている。

その成り立ちと始祖がはっきりしている唯一のカポエイラスタイルなだけに、現在まで生き残っているカポエイラのスタイルとしては最も少数派。

特長

カポエイラ・ヘジョナウの特長としては以下のようなものがある。

  • 動きが速い
  • 立ち技が多い
  • 格闘技として実戦的
  • 裸足
  • 独特の音楽に合わせる
  • 基本的な動きの種類が決まっている

当時のカポエイラ・ヘジョナウが画期的だった点

  • スクール制を確立した(それまではストリートのみ)
  • 身だしなみを大切にした(カポエイラの印象を良くするため)
  • 練習の教授法を確立した
  • 卒業制度を確立した
  • カポエイラの地位が向上した

昔のカポエイラ・ヘジョナウ

 

現代のカポエイラ・ヘジョナウ

スタイル3: アンゴーラ

前章のように、カポエイラ・ヘジョナウが成立したことで生まれた反対勢力。

伝統的なカポエイラを踏襲しつつも、ヘジョナウの良い点も柔軟に取り入れて発展していった。

ヘジョナウを生み出した天才メストレ・ビンバと同様、アンゴーラでもメストレ・パスチーニャという天才が代表的な人物として存在した。

 

カポエイラ・アンゴーラの定義は、ヘジョナウの次にはっきりとしていることが多いが、ほとんどの場合はこのメストレ・パスチーニャを源流とする流れを指す。とはいえ、メストレ・パスチーニャ以外にカポエイラ・アンゴーラのマスターが居なかったわけではない。

現代では、自分のスタイルをカポエイラ・アンゴーラだと自認しているかどうかの違いが、一番重要な定義と言える。

特長

カポエイラ・アンゴーラの特長としては以下のようなものがある。

  • 基本はゆっくり動くが瞬間的に速く動く場合がある
  • 床に手を付いた技が多い
  • 一見すると儀式的(だが格闘技要素もある)
  • 靴を履く
  • チェスのように頭を使う

昔のカポエイラ・アンゴーラ

現代のカポエイラ・アンゴーラ

スタイル4: コンテンポラーニャ

基本的には、カポエイラ・ヘジョナウでもなくアンゴーラでも無いものを全てをコンテンポラーニャと分類している。

現代の世界のカポエイラグループの大半を占めていて、一般的なカポエイラのイメージはこちらであることが多い。

 

ヘジョナウとアンゴーラ以外という定義なので特定の創始者は居ないが、現在の多くのコンテンポラーニャグループの創始者がメストレ・ビンバの元で学んだことから、メストレ・ビンバはコンテンポラーニャの父とも言える。

特長

カポエイラ・コンテンポラーニャの特長としては以下のようなものがある。

  • 基本的にはヘジョナウとアンゴーラ以外の全て
  • 速い動きも遅い動きも行なう
  • ヘジョナウやアンゴーラ以上にスタイルに個人差が大きい
  • アクロバットなど魅せ技なども多く、よりショー的に見栄えがする
  • 裸足の場合も靴を履く場合もある
  • 新技が日々開発されていて動きが多彩

昔のカポエイラ・コンテンポラーニャ

現代のカポエイラ・コンテンポラーニャ

グループとしてのスタイル・動きとしてのスタイル

面倒なことに、カポエイラの「スタイル」と言った場合、指しているのが「グループ」なのか?「動き」なのか?で話が違ってくる。

パターンとしては、主に以下が存在する。

  1. ヘジョナウのグループ x ヘジョナウの動き
  2. アンゴーラのグループ x アンゴーラの動き
  3. コンテンポラーニャのグループ x ヘジョナウ or アンゴーラの動き
  4. コンテンポラーニャのグループ x コンテンポラーニャの動き

話をややこしくしているのは主にコンテンポラーニャだが、ヘジョナウの動きをするのはヘジョナウグループ&コンテンポラーニャグループ、アンゴーラの動きをするのはアンゴーラグループ&コンテンポラーニャグループ。

そして、コンテンポラーニャグループは、アンゴーラでもなくヘジョナウでもない動きをする。

異種格闘技戦

最後に、おまけとしてそれぞれのカポエイラのスタイルが、別のカポエイラスタイルや、別の格闘技と戦った場合にどのようになるかを挙げてみる。

アンゴーラVSコンテンポラーニャ

カポエイラ VS 剣道

カポエイラ in 総合格闘技

まとめ

カポエイラのスタイルについては、カポエイラを長くやっている人達の間でも意見が一致しない場合も多く、一般人にとっては特に分かりにくいことになっている。

とりあえず、速いやつと遅いやつという2つに分けて考えればOK!

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ハト🤸‍♂️カポエラ

女優さんやファッションモデルさんを含め指導数1000人以上。ブラジルや海外で修行し、東京でのトレーニング指導歴15年。ダンス格闘技「カポエラ」の先生。アニメ・マンガ・ゲーム好き|トレーニングの相談やカポエラについての質問はお気軽にLINEから↓