カポエイラで使われる基本的な技についての紹介。
移動系
ジンガ
カポエイラの基本中の基本、一番最初に習う技の一つ。
カポエイラの技の中では比較的カンタンで、体験レッスンに来た人でもその日の内に覚えられる。
でも、実際は奥が深く、ジンガを見ればその人のカポエイラのレベルや経験の長さが読み取れるほど。
各種の格闘技の中でも後ろへ下がる動きが独特で、カポエイラの中でも一番カポエイラらしさがある動きとも言える。
ネガチーバ&ホレー
床での基本の動き、ネガチーバとホレー。2つ合わせてネガチーバホレー。
移動技や避けの動きとして使います。
アウー
カポエイラにおける側転。
手を付いて上下逆さまになり、主に横方向へ移動する技。これも、他の格闘技ではあまり見られない動き。
上下逆さまになることが多いカポエイラ技の中でも、もっとも基本の動き。
キック系
メイア・ルーア・ジ・フレンチ
比較的簡単で覚えやすい蹴りの一つ。
外側から内側へ半円を描く軌道で脚を動かし、足の内側で蹴る。
ケイシャーダ
脚を内側から外側へ半円を描くように動かし、足の外側で蹴る。
アルマーダ
蹴る前に体を360度回転させてから足の外側で蹴る、華麗なキック。
1回転するためバランスを崩しやすく、初心者には特に難しい基本技の一つ。
メイア・ルーア・ジ・コンパッソ
床に手をつき一旦自分の後ろを見せてから蹴る、とてもカポエイラらしいトリッキーなキック。
遠心力を使って脚を大きく振り回し、主にカカト部分を当てるため破壊力バツグン。
ハボ・ジ・アハイア
前述のコンパッソとほぼ同じ体の使い方をするけど、もっとゆっくり動かし軌道が低い場合が多い蹴り。
カカトを当てる場合もあれば足の内側を当てる場合もある。名前の意味は「エイの尻尾」。
ベンサォン
直線に繰り出す前蹴り。間合いの近い相手を牽制したり、押し返したりする際に使うことが多い。足の裏側全体を使う。
シャパ
横向きの体勢から直線で蹴り出す技。
シャパ・ジ・コスタス
マルテーロ
横向きに前方に出した足の甲や、母指球辺りを使って蹴る技。
ガンショ(エスポラォン )
横向きで前方に出した足のカカトを使ってフックのように刈る蹴り技。
シャペウ・ジ・コーロ
床の低い位置からジャンプして高い位置へキックする、見た目も派手なダイナミックな蹴り
キックの分類
カポエイラのキックは、色々な観点から分類できます。
軌道から分類
まずは軌道の面では大きく以下の3つに分けられます。
- 回転系
- 直線形
- 上下系
- 斜め系
高さからの分類
キックの足が、どの高さを狙ったものかでも分類できます。
- 高
- 中
- 低
目的からの分類
他には、そのキックを打つ人の意図によっても分類できます。
- 攻撃
- 牽制
- 繋ぎ
他の格闘技をやっている人からすると、攻撃の意図以外に目的がある点が謎かもしれませんが、カポエイラでは必ずしも攻撃目的だけでキックをするわけではありません。
カポエイラにおけるキックは、単なる相手とのコミュニケーション手段の一つですからね。
キックの分類表
軌道と高さは、縦軸と横軸で分類できるので、代表的なキックを当てはめてみました。
目的による分類は、この表には合わないので取り入れていません。
軌道 | |||||
回転系 | 直線系 | 上下系 | 斜め系 | ||
高さ | 高 | パラフーゾ | シャパジラトリアプラーダ | ベイジャフロー | ナバーリャ シャペウジコウロ |
中 | フレンチ ケイシャーダ アルマーダ コンパッソ | ベンサォン シャパ マルテーロ ガンショ | ポンテイラ | ヘベルサォン シバータ | |
低 | ハボジアハイア コルタカピン | シャパノシャオン | シバータ |
同じキックでも、必ずしも一つに分類できるわけではありません。
例えば、マルテーロやガンショは直線的でもあり回転的でもあるキックですし、シバータは高い位置も低い位置も攻撃できるキックです。
ジャペウジコウロは、狙う位置によって高い位置も中程度の位置にも攻撃可能です。
回避系
ココリーニャ
ココナッツのように小さくしゃがむ避け。
エスキーバ
エスケープ。
主に、横方向へ頭を下げ体勢を低くして避ける技。
ケーダ・ジ・ヒン
カポエイラを始めるにあたって学ぶ、基本の動きの一つ。床に両手をつき腰を持ち上げる不思議な体勢のフリーズ技。
ケーダ・ジ・クアトロ
基本の姿勢としてカポエイラでよく使われる。床でお腹を上にして手足だけで体を支える体勢。
その他
ハステイラ
足払い。
相手が蹴りをした際など、軸足を刈って倒す技。
チゾーラ
カポエイラの基本的な動きの一つ。蟹挟み(カニバサミ)。相手に向かって足を左右に開く技。
チゾーラの意味は、=Tesoura、直訳すると「ハサミ」。紙をチョキチョキ切る時に使うハサミのこと。