マルタ日記 31 -ゴゾ-

※この日記は、2005年09月25日にmixiで公開されたものを、転載しています。
※今回は、カポエラのカの字も出てきません。

9月24日 (土) 晴れ時々曇り

さて、マルタの滞在予定も残り少ない事に最近気付き、慌てて色々な所に行っているわたしですが、今日はマルタから海を渡り、かねてからうわさのゴゾ島へようやく行ってきました。

例のごとくスクールの小旅行プログラムなので学校前に集合ですが、今回はとても早くて(?)朝8時前集合。

昨晩のムディーナ旅行の後、インターネットカフェでまたバリッド君に会ったので早く寝るように言っておいたのですが、結局彼は集合時間には来ませんでした。

とりあえず、バリッド君以外全員揃ったところでバスに乗り込みマルタ島最北部のフェリー乗り場へ向かいます。

フェリー乗り場で待つこと30分以上、ようやくフェリーに乗ってゴゾ島に着くこと30分以下。現地でまた別のバスに乗り色々と廻ります。

まずは、ゴゾヘリテージなるゴゾの歴史がわかるミュージアムへ。ふむふむ。

次にジャイガンティージャ遺跡と呼ばれる、世界最古の人造建造物を訪れます。
遺跡のそばで、またサボテン売りが居たのですが、ツアーガイド曰く、「一日に5個まで」だそうです。

前回も述べたように果実の中の種子が、かなり消化に悪いそうな。(最近お腹下し気味なのに、それ早く言ってよ!)
それにしても、サボテンの実の付き方はかなり不自然で無理があります。(写真左上)

遺跡自体はとりあえず、大きな石が積み重なってる場所があるだけでした。
BC3500年位前のものらしいので、古すぎてよく解らないのですが、個人的には結構気になっていた場所なので、良しとしましょう。

また、ガイドツアーの話で面白い事が聞けました。
地中海でよくある木とその実の話なのですが(写真左下)、手に持っている大きい方は果実(?)で食べる事ができ栄養も豊富なんだそうです。

聖書ではヨハネが砂漠を渡った時にこの果実を食べて過ごしていたので、「ヨハネスズブレッド(?)」とか呼ばれているそうな。(基本的にわたしの情報はかなり曖昧なので100%信用しないように!)

で、その種子の名前は「カラット」と呼ばれており、不思議とどれもほぼ同じ大きさ同じ重さで約20ミリグラム。
そうです、ダイヤモンド等の重さの単位の「カラット」は、ここからきているそうな。(基本的にわたしの情報はかなり曖昧なので…)

次は、島の端っこナントカナントカに向かいます。(←毎回名前がよく解らなくてすいません)

話には良く聞いてる場所で、綺麗だからお勧めな所なそうな。
なるほど、まあ一度は行っておいた方がいいかな程度の期待で現地に着くと、「おお~!inland seaってこういう事か!!」(写真中上)
一瞬、「紅の豚」でこんなシーンがあったような事を思い出しました。(映画とは全然違って、家いっぱい建ってるけど。)

まさに陸の中の海。外海へは小船が通れる程度の幅で長さ30mほどの洞窟を通って出て行きます。(写真中下)

暗い洞窟を通って出口近くになると、「おお~!ありえない海の青さ!」かなり不自然なほど、ブルーの彩度高すぎな画像処理がほどこされた海でした。
結構、うねりがあってスリルがありましたが、ここは非常に素晴らしい場所でございました。

お次は、ゴゾの首都「ビクトリア(ラバト)」内の、城壁で囲まれた区画「シタデル(チタデル)」。
ここも昨日のムディーナみたいな感じで、古く狭い路地がくねくねしていました。

なぜ、そのようになっているかと言うと、道を狭く作ると日陰が沢山できるので暑い日に過ごし易くするためと、敵の襲撃の際、城内の作りを知らない相手にとって見通しを悪くするためだそうです。

そして最後に、何とかシュロックという小さな港町。
ようやくここで以前から撮りたかったマルチーズ船を大量に発見。とにかく色が鮮やかで、船首の目が微妙にカワイイ。(写真右上)

数枚写真を撮っているとお腹がすいたので、近くのレストランに入りハンバーガーをお持ち帰りで注文する。
ちょっと時間が心配だったので、どれくらい掛かるか聞くと10分位とのこと。
店内の時計を見ると集合時間まであと15分位だけど、まあいいかと思い注文。

ハンバーガーはまだだったけど、しばらくしてから店外へ電話を掛けに行くと遠くの集合場所のツアーバスの前にすでに半数位の人が集まっているのが見えた。

10分前集合とはみんなマメだなあと、思いつつ、ふとツアーバス近くの公園に建っていた時計を見ると、あれ?すでに集合時間!?

(どういうこっちゃ??)
まあ、他の国もだと思うけどマルタの時計は当てにならない。
一瞬、オーダーしたハンバーガーを置き去りに、そのまま集合場所へ向かおうかと思うが、
(いやいや、日本人の評判を下げてはいかん!)と、思い直しとりあえずレストランへ向かう。

バスの時間がない事を説明し早く作ってくれるよう頼むと、
店のマスター「ちゃんと10分位掛かるって言っただろ」との事。
「まあ、そうだけど注文したとき15分前だったじゃん」と、時計を見ると未だに15分前。。。って、「あの時計止まってるじゃん!」。

とりあえず、ちょうどハンバーガーは出来上がってきたが食べてる時間は無いので、バックの中にしまって後で食べようと思い、プラスチックバック(ビニール袋)を要求。

店のマスター「プラスチックは環境に悪い!」
なんじゃそりゃ~!
最初は冗談かと思ったが、どうやら彼は本気らしい。

言ってることは解るが、バスの中でハンバーガーの匂いがプンプンしてたら他の乗客に迷惑が掛かる。
「頼むよマスター。ゴミはちゃんとゴミ箱に捨てるからさあ」
食い下がるおいらだが、彼の信念は固く結局紙袋しか貰えなかった。

とりあえず、時間が無いので頑固オヤジは諦めてそのままバスの所に走る。
全員乗り込んだようで、ツアーバスの前にはすでに人が居なくなっていた。

公園の時計を見ると4分オーバー。
さらに走って公園の脇の建物を曲がると、
(あれ、見慣れたバスが先を走ってる??もう一台居たのかな?)

と無理やり思いつつ、嫌な予感は的中。
さっきまで止まっていたツアーバスは居なくなっていました。

は~、、、やってしまいました。
置いてけぼりです。。。

(まあ、でも海外ならツアー客置いて先に行ってしまうって事はあるだろう)
と、思い直し、一瞬タクシーで港まで向かおうかと思いますが、とりあえず普通の路線バスの時刻表を見る。
フェリーに間に合うかなあ。

ちなみに、その時夕方。手持ちの現金1500円以下、キャッシュカードもクレジットカードもパスポートすら持っていません。

すると、タクシーの運ちゃんがどこに行くのかと声を掛けてきたので、値段交渉の末、約700円でOKとの事。
急いでタクシーに乗ります。

助手席だったんですが、なんか、気分的にシートベルトなんていいやって思い、ふと運転席の運ちゃんを見ると、
(え、ビ、ビールですか、それ?)
マルタ産ビールを右手に持ち、片手で運転しています。
そんな彼は、もちろんシートベルトなんて物はしてませんでした。

しかも飛ばす飛ばす。
ガンガン追い抜いて、
(あ、あれ?バスに追いついちゃった)
(写真右下)

で、そのツアーバスすら追い抜いて、むしろ先に港に着いてしまいましたとさ。
とりあえず、無事ツアー団体には追いついたのですが、みんな笑ってました。(と言うかあきれてました。)

ただ、ツアーガイドのおじさんはマジギレしていたのでびっくりです。(ごめんね、ペコッ)

どうやら、店のマスター1人の日本人の評価を下げないように頑張ったつもりが、34人のツアー参加者のそれをかなり下げてしまったようです。(うーむ、団体行動を乱す奴って、よく言われてました。多分、これ読んでる人の多数が、「またやったか」と思ってる事でしょう。本人はその気は無いんだけどね)

フェリーに無事乗り、ようやく先程のハンバーガーにありつこうと紙袋からハンバーガーの入ったケースを取り出す。
(って、このバーガーのケースはプラスチックじゃん!)

かなり、不可解なゴゾの人々でした。

マルタ島に戻って帰りのバスに乗り込むと、微妙にガイドさんテンション低め(う、まだ、根に持っているようだ。。。)。

でも、30分ほど揺られ、昨日と同じ行きつけのインターネットカフェの前で降ろしてもらう頃には機嫌が直っていたようで、なんとか仲直りできました。

で、ふとインターネットカフェの中を覗くと、、、
(って、おいバリッド君、ゲームやってる場合じゃないだろう!)
話を聞くと、どうやら5時に起きたそうな。

(5時なら余裕で間に合うじゃん!?)
、、、いやいや、どうやら17時まで寝てたそうな。
しかし0時に寝たとしても、17時間!!
育ち盛りは違います。

※そういえば、昨日のサボテンの実はバリッド君(14歳)のオゴリでした。ゴチです(←プライド無し)



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ハト|カポエイラ講師

ハト カポエラ講師

■カポエイラのインストラクター ■ブラジルとイギリスで修行留学 ■女優/モデル/芸能人/役者さん等指導 ■一般人向け指導数述べ15,000人以上 ■渋谷とオンラインでクラス開催中