木曜日の五反田教室は初心者練習です。
この日のテーマも、「とにかく順回転」。
火曜日の復習でもあります。
具体的には、
A.コンパッソ
B.コンパッソ
とか、
A.フレンチ
B.コンパッソ
A.ジル
とか、
A.ケイシャーダ
B.ケイシャーダ
など。
相変わらず、順回転のコンセプトは初心者でも簡単に身につけることができ、
かつ、カポエイラらしい動きとして非常に効果が高いので、良い絡み合いができていた新人さんが何人もいました。
…
ところで、木曜初心者クラスは、たった一時間半という短い練習時間ですが、最後のホーダの前に歌も練習します。
この日の歌は、
Eu vim fazer chue chua
落ち葉を踏んでシュウェシュウァするっていう歌詞です(謎)
この歌は比較的謎なので例としては分かりにくいですが、
カポエイラの歌には上達のためのヒントがいっぱい詰まっています。
例えば、
Oi sim, sim, sim, O não, não, não
なんかは、諸行無常を歌ったものだし、
Valha me Deus, Senhor São Bento
という歌の
Buraco velho tem cobra dentro
というくだりでは老獪さに注意を促しているし、
Corta cana
という歌では、サトウキビ農園の辛い黒人奴隷の境遇を嘆いているはずなのにやたら明るかったり、
Parana é
では、昔、戦争に駆り出された黒人奴隷にとっていかにカポエイラが役に立ったかが分かるし、
色々なカポエイラの側面、背景が浮かび上がってきて面白いですね。
…
とはいえ、英語じゃなくて、ポル語ですよ!
いきなりポルトガル語を理解しろと言われても困りますよね。
そんなカポエイラ入門者のために良い歌の教本があります。
■カポエイラの歌練習テキスト
↑
これは大阪のカポエイラグループ、カプーの月さんという方が無償で提供してくださっている歌本で、ダウンロード自由です。
印刷して冊子にして持ち歩くと便利です。
■VAMOS CANTAR CAMARA カポエイラ音楽の手引き
↑
こちらは、名古屋の久保原さんというポル語が超堪能なカポエイリスタが作った、日本語の解説も載っている本格的な歌本です。
知らない歌も多いかもしれませんが、パラパラと訳を見ているだけでも面白いです。
知らない間に第三版(※サンバ・ジ・ホーダの解説と新曲79曲追加、カポエイラのコヒード約60曲追加、背表紙の強化)が出ているようなので、ハトも買うつもりですが、私からまとめて注文もできますし、久保原さんに直接注文していただいても大丈夫です。
カポエイラの歌を理解すると、その深~い世界観が面白くて、さらにカポエイラが好きになる事うけあいです♪
薄っぺらなインターネットの情報を鵜呑みにしてカポエイラの事を分かった気になるよりも、
何十年もの間、数えられないほど多くのカポエイリスタ達に歌われ続けてきた歌詞を理解する事で、
我々は時代を超えてたくさんのカポエイラの先生からも、フンダメント(カポエイラにおける基礎・大前提となる知識)を学ぶ事ができるのです。